小児腸重積症における年長児とは?

エビデンスに基づいた小児腸重積症の診療ガイドライン(2012年版)CQ5(p.14)には、

 病的先進部による腸重積症の発症頻度は,1歳以下で5%前後と考えられ,その頻度は年齢とともに高くなり,5歳以上の年長児では約60%と高くなる。

とある。手元のyear note 2016 A-144には、器質的(ガイドラインの「病的」と同義とする)病変は3歳以上に多いとある。

うちの卒業試験過去問では、2歳に年長児か否かのラインが引かれ、「器質的病変による腸重積症は2歳未満では少ない」ということになっていた。

 あり得ないけど、もし線形に器質的が増加するとすれば、(60-5)/(5-1)=13.75%/yearの割合になるので、半数を超えるのはだいたい4歳3-4ヶ月くらいの頃。2歳ではせいぜい18.75%程度だから、まあ余裕をもって少ないと言えるという感じでしょうか。