2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

偽性アルドステロン症の機序は?

我らがバイブル、year note 2016 D-74より 腎型11β-HSD2の阻害によりコルチゾールからコルチゾンへの不活化が阻害される.このためミネラルコルチコイド受容体に結合するコルチゾールが増加,原発性アルドステロン症と同様の徴候を示す. と、しっかり記載さ…

ACTH値が不明でもCushing症候群を鑑別できるか?

Cushing症候群を見たら、まずは下垂体性か非下垂体性かを鑑別するためにACTH値に飛びつきたくなるようなもんだが、さてここで次の問題。 28歳の女性.1年前から徐々に進行する中心性肥満,顔面の多毛症,高血圧を認めている.身長154cm,体重64kg,BMI27.0,…

17α-水酸化酵素欠損症でアルドステロンは上昇するか?

難病情報センターの代謝マップを拝借いたしますと、 17α-水酸化酵素(P450-17α)を欠損していると、ステロイドホルモン合成の流れが図の右方へ行かなくなるので、図の下方へ流れてアルドステロン合成過剰となり、低カリウム性高血圧になる。 と単純に思ってい…

Cushing症候群では免疫グロブリンは低下するか?

まずは手持ちのyear note 2016 D-67を見てみると、Cushing症候群、つまり慢性的なグルココルチコイド過剰では、白血球上昇がみられ、その分画は好中球メインであって、リンパ球と好酸球は低下、とある。 免疫グロブリン(Ig)はB細胞が作るわけだから、リンパ…