関節リウマチの疾患活動性指標にSteinbrockerのClass分類は含まれるか?

関節リウマチ(RA)に詳しい大阪大学免疫アレルギー内科のサイトを参考に、RAの評価指標をざっくり分けてみると以下のようになる。

病期分類として、SteinbrockerのStage分類LarsenのX線のGrade分類X線所見で分類、SteinbrockerのClass分類生活における支障度合で分類。

疾患活動性指標として、CDAI (clinical disease activity index)、SDAI (simplified disease activity index)、DAS28 (disease activity score 28 joints)、ACRコアセットの4つがありそれぞれ細かい違いはあるが、大枠は罹患関節数とVAS(visual analog scale)、炎症反応の総計で評価。

身体障害度指標として、HAQ (health assessment questionnaire)は生活における支障度合で評価。

ここまででも息切れしそうなのに、さらに寛解基準に含まれる概念としてBooleanによる定義というものがある。

これは何ぞやと調べてみると、

臨床試験における寛解Boolean型 による定義では,swollen joints count(SJC), tender joints count(TJC),patient global assessments(PtGA:患者全般的評価),CRP(mg/dl)がすべて≦1,

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https://www.jstage.jst.go.jp/article/cra/24/2/24_102/_pdf

とあり、つまりBooleanの定義には罹患関節数やVAS(PtGA)、炎症反応(CRP)が含まれており、その内容は他の疾患活動性指標そっくりそのままである。

うちの卒業試験では、疾患活動性指標として誤っているものに、BooleanとLarsen正しいものに、DAS28、CDAI、SteinbrockerのClass分類、が模範解答となっていた。

しかしLarsenとSteinbrockerのClass分類は明らかに病期分類

DAS28とCDAIは明らかに疾患活動性指標

Booleanをどう扱うのかが難しいところなのだが、上記のように寛解基準においてBooleanは他の疾患活動性指標と並列に語られてる上、内容もほぼ同じ。

従って真の正解は、DAS28、CDAI、Booleanではないかと思うのですがいかがでしょうか。